「もう60歳だから、今から投資を始めても遅いでしょう?」
そんな声を耳にすることがあります。投資は若い人が長い時間をかけて取り組むもの。そんなイメージがあるのかもしれません。
でも、投資を始めるのに、遅すぎる年齢があるとは限りません。
実は、私の母が投資を始めたのは80歳近くになってからでした。少しずつ投資を続け、おかげさまで98歳になった今では、当初の投資額から資産を大きく増やすことができました。
そして、その成果を生かして近場の温泉旅行に出かけたり、好きなジュエリーを買ったりと、日々の暮らしを楽しんでいます。
もちろん、運用成果は市場環境にも左右されますし、誰もが同じ結果になるわけではありません。
それでも、年齢だけで新しい可能性を閉ざす必要はないということを、母の姿から感じています。
金融老年学では、年齢を重ねてからのお金を、資産額だけでなく、暮らし方や価値観、人生の満足感なども含めて考えます。
投資についても、若い人と同じように大きな利益を目指す必要はありません。
たとえば、生活に必要なお金や急な出費に備える預貯金はきちんと残し、そのうえで余裕のある資金から少額ずつ積み立てる方法があります。
幅広い企業に分散投資するインデックスファンドを利用するのも、一つの選択肢です。ただし、投資には値下がりの可能性があり、元本が保証されるものではありません。
大切なのは、何歳から始めるかよりも、自分の暮らしに合った無理のない方法を選ぶこと。
また、投資には資産を増やすことだけでなく、経済や社会の動きに関心を持つきっかけになるという一面もあります。
新聞の経済記事を読んだり、企業の活動に目を向けたり。そんな小さな楽しみが日常に加わることもあるでしょう。
もちろん、投資をしないという選択も、その人らしいお金との付き合い方です。
年齢を重ねることは、新しいことを始める可能性がなくなることではありません。
これからの人生を楽しむために、自分らしいお金との付き合い方を、もう一度考えてみませんか。

